[pgpool-general-jp: 1150] Re: レプリケーション遅延確認の不具合について

Yugo Nagata nagata @ sraoss.co.jp
2013年 3月 29日 (金) 11:13:40 JST


齋藤さま

長田です。

ご報告と解析を頂きありがとうございました。

ご指摘の通り、遅延が閾値内に収まっている場合にも関わらず「behind -160 bytes」
と負の遅延がログ出力させる件、およびマスターの誤ったクエリ振り分けが発生する件は
pgpool-IIの不具合でした。

> 実際には、スレーブがマスタより進むということは発生しないため、
> lsn[i] が lsn[PRIMARY_NODE_ID] より大きいときには、
> lag の値を 0 (レプリケーション遅れなし) としておくのが良いかと
> 思いますがいかがでしょうか。

ご提案いただいた方針にて、パッチを作成し添付いたしました。

以上、よろしくお願いいたします。

On Mon, 11 Mar 2013 12:17:10 +0900
Hidenori Saitoh <saitoh_hidenori_b1 @ lab.ntt.co.jp> wrote:

> 齋藤です。お世話になっております。
> 
> pgpool-II 3.2 において、log_standby_delay = if_over_thresholdとして、
> ログを確認したところ、以下のようなメッセージが出力されました。
> 
>   2013-02-27 20:11:20 LOG: pid 17651: Replication of node:1 is behind -160 bytes from the primary server (node:0)
> 
> ここで、behind -160 bytes とマイナス値が出力されてしまっています。
> 
> ソースコードを確認したところ、次の箇所で出力されたログだと思われます。
> 
> pgpool-II-3.2.3/pool_worker_child.c
>   check_replication_time_lag 関数内
> 
>   309行目
> 	pool_log("Replication of node:%d is behind %lld bytes from the primary server (node:%d)", i, lsn[PRIMARY_NODE_ID] - lsn[i], PRIMARY_NODE_ID);
> 
> 
> このログの出力条件として、
> 	lag > pool_config->delay_threshold
> が含まれています。
> pool_config->delay_threshold より大きい値のときに
> 出力されるべきであり、マイナス値が出力されるのはおかしいと思われます。
> 
> ここで、lag は次の式より算出されています。
> 	lag = lsn[PRIMARY_NODE_ID] - lsn[i];
> 
> lag, lsn[] ともに、"unsigned long long int" 型で定義されています。
> そのため、右辺の結果がマイナスになったとき、lag では正しく処理できておらず、
> 上記の lag > pool_config->delay_threshold の判定が誤ってしまっているのでは
> ないでしょうか。
> 
> また、この算出結果の lag は、次の値に代入しています。
> 	bkinfo->standby_delay = lag;
> 
> この変数は、問合せの振り分け判定処理でも使われていると思われます。
> 
> マスタへの振り分け判定処理については、"pool_query_context.c" の
> pool_where_to_send 関数の次の処理が該当すると思われます。
> 
> 	/*
> 	 * If replication delay is too much, we prefer to send to the primary.
> 	 */
> 	if (!strcmp(pool_config->master_slave_sub_mode, MODE_STREAMREP) &&
> 		pool_config->delay_threshold &&
> 		bkinfo->standby_delay > pool_config->delay_threshold)
> 	{
> 		pool_set_node_to_be_sent(query_context, PRIMARY_NODE_ID);
> 	}
> 
> そのため、本来であれば、レプリケーション遅延が発生していない(しきい値よりも
> 小さい)状況であるにもかかわらず、マスタに振り分けされてしまう不具合が発生
> するのではないでしょうか。
> 
> lsn[PRIMARY_NODE_ID] - lsn[i] の結果が負になる理由としては、
>   ・lsn[PRIMARY_NODE_ID] は、マスタから SELECT pg_current_xlog_location() で取得
>   ・lsn[i] は、スレーブからSELECT pg_last_xlog_replay_location() で取得
> のように、別々に取得していることにより、タイミングによってずれが発生する
> ためであると考えられます。
> 
> 実際には、スレーブがマスタより進むということは発生しないため、
> lsn[i] が lsn[PRIMARY_NODE_ID] より大きいときには、
> lag の値を 0 (レプリケーション遅れなし) としておくのが良いかと
> 思いますがいかがでしょうか。
> 
> 	if( lsn[PRIMARY_NODE_ID] > lsn[i] ){
> 		lag = lsn[PRIMARY_NODE_ID] - lsn[i];
> 	} else {
> 		lag = 0;
> 	}
> 
> または、「Primary_NODE_ID」のlsnは必ず最後に取得することで、
> lsn[i] が lsn[PRIMARY_NODE_ID] より大きくなる事象を
> 回避できるのではないでしょうか。
> 
> よろしくお願い致します。
> _______________________________________________
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